サクラ散っていました
やっと連休が終わって、道路の混雑も解消したので、桜の名所「静内二十間道路」へ行ってきました。・・・が、見事に散っていました。残っていたのは、唯一この1本だけ。
富良野からわざわざ150キロ走ってきたのに、残念でした。一泊したので、静内の夕日を見ることが出来ました。ここの「バフンウニ丼」は、天売島のウニより美味しかったです。
日高は、さすが馬の産地だけあって、どこを走っても牧場ばかり。
翌日、帰って来た我が地域の桜は満開でした。桜の名所は、どこでもサクラより人とゴミの方が多く、閉口するものですが、ここはひとっこひとりいません。わざわざ遠いところへ行く必要はないのですが、あまりに閑散としていても、ここでお弁当食べる気が湧いてこない・・・・・・のはなぜだろう?。花見は人がいないと寂しい?
(以下長文、同様の作業をお考えのDIYerのために)
ハブボルト交換
毎年、連休の前後は夏タイヤへの交換時期です。静内への長距離ドライブを前に、タイヤ交換していたら、タイヤを固定しているボルト(ハブボルト)のネジ山が潰れてナットが回りづらくなくなりました。旅行を明日に控えていたので、無理やり座面までねじ込んでドライブを強行。途中、スバルやオートバックスに立ち寄ったのですが、いずれも長時間の待ち時間になるとの事であきらめざるを得ませんでした。そこで、スバルのディーラーで純正のボルトとナット1対を購入し、自分で修理作業に挑戦することにしました。
ネットで交換手順を調査
はじめての作業です。ブレーキ周りをいじるので不安でいっぱいです。先ずは、ネットで情報収集ですが、同型車の情報はありませんでした。車種によって多少構造が異なるようなので、3~4の記事や動画を見てから作業にとりかかりました。
① タイヤの取り外し
壊れたネジを無理やり締め込んだので、タイヤを外す時にとても苦労しました。付属のタイヤ交換レンチでは、トルク不足でナットが回りませんでした。下手するとボルトごと折れそうでしたが、レンチをパイプで延長して、なんとかタイヤを外すことが出来ました。
② ハブボルトを交換するには、デイスクローター(ディスクブレーキ)が付いている「ブレーキドラム」を外さなければなりません。そのためにはブレーキパットを収めている、緑矢印の「ブレーキキャリパー」を取り外します。赤矢印は「ブレーキドラム」を外すときに必要になる「サービス・ホール」です(後述⑧)。
ネジ山がなめたボルトです。一度無理やり締め込んで、再び無理やり外したので、ネジ山が完全に無くなっている。再びねじ込むことは不可能で、もはやタイヤを固定することはできない。ここまで来たら自分で修理するしかない!。
③ ブレーキキャリパーを上から見たところ
キャリパーは上下のボルト2本で固定されています。また、短い油圧ホースが接続されているので、キャリパーを外したときにこのホースを損傷しないように、予めキャリパーを紐やワイヤーで吊るしておく必要があります(次写真)。その他、配管・配線がたくさんあるので、十分気をつけて作業します。
④ キャリパーを紐で吊るす
⑤ キャリパーを固定しているボルトも、相当なトルクで絞まっているので、レンチをパイプ等で延長する必要がありました。
⑥ この車種の場合、電動パーキングブレーキなので、ブレーキキャリパーにモーターらしきものが付属しており、その配線コネクターが有ったので、それも引き抜いておきました。それが後で問題発生!。
⑦ ブレーキキャリパーを外してぶら下げたところ。外す時に少し抵抗がありました。ブレーキパッドとディスクは、ほぼ接触していてキツキツ。元に戻す時、はめ込めるのか心配でしたが、押し込むとなんとか戻りました。これ、吊るす準備をしておかないと、キャリパーはかなり重いので焦ると思います。
⑧ ブレーキドラムを外す
車種によっては、手で外れるようですが、ドラムが奥の円盤に固着しているので、このままでは外れません。②の赤印の「サービス・ホール」には、8mmのネジが切ってあるので、適当な8mmのボルトを締め込んで外します(手元になければ買いに行くしかありませんよ)。ネジ穴が錆びていたので、556やブレーキクリーナーで清掃してからボルトを差し込みました。この時、ドラムが回ってしまいます。後輪の場合パーキングブレーキを引くか、他のハブボルトにテコをかまして回します。その場合、写真にはありませんが、ハブボルトを傷めないようにタイヤナット(ホイールナット)を被せておきます。少しずつ締め込んでいくと、パキッとドラムの固着が外れる音がするので、その後は手で外せます。
⑨ ブレーキドラムを外したところ。
ここまでくれば、八割方成功です。ブレーキドラムの奥に円盤(これがハブか?)が見え、ハブボルトが刺さっています。通常、この周りにドラムブレーキ機構が取り巻いていているのですが、この車種は存在しません。電動パーキングブレーキのため、キャリパーに取り付けられていたモーターがその役割を果しています(⑥)。フロントハブと同様にシンプルな構造です。ハブボルト後方には、十分なスペースがあるので、壊れたボルトをハンマーで叩き出します。
⑩ 壊れたボルト
⑪ ボルトの付け根とハブ穴には、「スプライン」と呼ばれる回り止めの縦溝が掘られています。新しいボルトを入れるときは、この溝を壊さないように慎重にはめ込みます。
⑫ 新しいボルトとナット
ディーラーで分けてもらった純正のハブボルトとホイールナット。両方で560円でした。
⑬ ボルトの打ち込み
新しいボルトをハブ穴にはめ込みますが、ここまでしか手で入れることが出来ません。整備工場では油圧工具や専用バイスを使うようですが、スプラインの噛み合わせと直角を確認しながら、スペーサをかませてホイールナットで締め付けて挿入します(次の写真)。
⑭ 新しいボルト・ナットを傷めないように、慎重に締め付けなければなりません。写真にあるワッシャーやナットは、ボルトより少し太い物を、単にスペーサー代わりにしているだけです。 新しいナットが十分にねじ込める様に、ワッシャーの枚数でネジ先の量を調節します。
⑮ スプラインの所に潤滑剤を挿して、少しずつ慎重に締め込みました。ネジ山が舐めるのじゃないかと思うくらい、かなりなトルクが必要でした。
⑯ ねじ込み終了、これで完成(⑬と比較)。後は元に戻すだけ。
⑰ タイヤを取り付けてから問題発生! パーキングブレーキが警告音と共に作動しなくなりました。さては、⑥の配線コネクターを抜いた為か?。もう一度コネクターを点検しましたが、改善されず、写真の「接点復活剤」なるものを吹き付けて、解決できました。単なる接触不良でした。
作業を終えて
雪国では、シーズンごとにタイヤ交換をします。在阪中は、タイヤ溝が無くなったときだけ、しかも自分でタイヤ交換などした事などありませんでした。移住してからは、毎年2回、しかもケロミの軽四と農業軽トラ、工具箱になってるステージアちゃんと合わせて4台の車のタイヤ交換ですから、年間36本のタイヤを交換していることになります。腰の痛みに耐えながらの作業ですから、慣れているとは言えぞんざいな作業になっていました。
他のボルトやナットのネジ山も、相当に傷んでいました。農業機器のターンバックルなどは、砂や泥にまみれたままねじ込んで大丈夫です。その代わりグリスアップされているのですが、乗用車の部品はとても繊細だと分かりました。ネジの交換時には砂や泥が付着しないように気をつけて、サビをブラッシングしたり、クリーナーで清掃してから締め付けないと、思わぬトラブルを招きますね。