部材調達
柱と桁、垂木などの丸太部材をそろえました。
柱の地中部分は皮を剥いで、バーナーで焼きます。
バーナーで焼くのは防腐処理のつもり。
地主さんに借りた「木の皮剥ぎ器」
一日1本しか剥ぐことができない、
というか1本剥ぎ終わる前に体力と気力が削がれてしまった(。>_<。)
特にカラマツとシラカバは剥がれません。
地中部分しか皮を剥いでいません。
全部剥ぐことができたのは、檜材ですが小屋の部材としては弱いそうです。
皮を剥がないと虫が沸くそうです。
今回は「掘っ立て小屋」の試作なので、「建て方」手順と強度について経験できれば、それで良とします。
いよいよ 「掘っ立て小屋」の建て方
先ず、地主さんの穴掘り機を使って、大まかに穴を掘ります。
下の写真、よく分からない構図だが、一番苦労して経験を積んでいるところです。
柱の長さを一定にしても地面に傾斜ついているので、そのままでは屋根が傾いてしまいます。
柱の頭が同じ高さ(桁が水平)になるように、穴の深さで調整します。
水平レベルは、サイホンの原理でペットボトルと透明ホースで計測し、四隅に仮杭を打ちマークしていきます。
ユンボで平らにしたつもりですが、4メートルで20㎝もの高低差がありました。
穴は深めに掘って、柱を投入してから土砂を少しずつ入れ、高さを調整します。
穴掘り機は60㎝までしか掘れません。その先は蚊取り線香の缶で、手の届く限り地面に顔面をこすりつけながら掘り進みます。
また、桁となる丸太は、根元と先で10㎝ほど太さが異なるので、根元側の柱は10㎝低く柱の高さを調整しました。
いったん立てた柱は重くて一人では引き抜くことができないので、穴掘り作業は慎重に進めました。
記念すべき1本目の柱
ジャーン!
これは檜、皮を全部剥いでいます。
二股部分を利用して、この上に桁を乗せるつもりです。
傾いていますが、
他の柱も立て、桁を乗せ微調整してから垂直を確認して地固めしますよ。
四隅の柱を立てた
曲がった柱もありますが、天の高さは揃っていますよ。
四隅の直角はピタゴラスの定理でと言いたいところですが、そばにあったコンパネを使いました。
桁を乗せる
前3本、後ろ3本の柱に4m20cmの桁を乗せた。
前後は屋根勾配で40㎝の高低差がある。
計算通り桁丸太の上縁は地面がデコボコでも、前後とも水平がでている(^∇^) 。
段違い平行棒だ!
二股以外の柱は、頭をイスカ加工してあるので丸太を乗せても安定して乗っかっています。
位置が決まったら、番線と「カスガイ」で止めておきます。
真ん中の柱は、デザイン的には不要だが、雪の重みに対応するためです。
(イスカは、大内正伸:「山で暮らす愉しみと基本の技術」農文協、2010を参考にしました)
垂木を乗せる
番線で垂木を縛る
「シノ」を使っての番線巻きも初めての経験でした。
You Tubeで事前学習したものの、最初は締めつけることができず、番線がねじ切れてしまいました。
番線はねじって締めるのではなく、「シノ」をテコにして引ばったり、たわみを叩いてから、最後にねじって締める要領です。
上手く番線が締められるようになったら、作業はほぼ終わっていました。
水切りと野地板
垂木の前面に「水切り」板を打ち付け
屋根の下地になる「野地板」を貼り付ける
積雪に耐えるため、野地板はコンパネと決めていたが、垂木が原木のため、真っ平らなコンパネの上から、上下左右の弯曲が激しい垂木に、コースレッド(木ネジ)を打ち込むのは至難の業であることが判明。
仕方なく、野地板を1×4材に変更した。
折しも、小雨によって曲がりやすくなった1×4材を、無理やりデコボコの垂木に沿わせて、貼り付けることができた。
貼り付けは、インパクトドライバーでコースレッドを打ち込む。
波板を貼る
ポリカーボネイトの波板を、傘釘で貼っていきます。
この屋根で「積雪と風-重みと引き剥がし」に耐えられるのか
実はこの波板材の寸法から「屋根の大きさ」を決めています。
そこから逆算して柱の四隅や、桁材、垂木材を造材し、薪小屋の大きさが決まりました。
原木だけの骨組の段階では、なかなか趣があったが、ポリカの波板を貼ったとたん、アンバランスなデザインになってしまった。
屋根は、やはり藁葺きにすべきだったか。
造材からここまで約1ヶ月かかっている(;゚ロ゚)(。>_<。)
「ご苦労さん」と虫君だけが癒やしてくれます。
つづく・・・・・・・