おさわがせしました

皆様、台風3号の被害はなかったでしょうか。

 こちらは、先週土曜日に、久しぶりの雷雨に見舞われました。ポロンは雷が大の苦手です。いつもケロミの側を離れないポロンは、雷がなると決まって洗濯機の横か、私の側に居ます。私は洗濯機の次に頼りにされているらしいです。

 あの日、私は堆肥の切り返し作業をしていました。曇り空から遠雷が聞こえてきて間もなく、ケロミから「ポロンが玄関から飛び出して、居なくなった」と携帯に連絡があったのですが、さほど気にかけていませんでした。

 堆肥の作業が終わって、トラクターを洗浄していたところ、地主さんが血相を変えて、「ポロンが国道へ出て行って、見失った」と知らせに来ました。

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 ポロンは、玄関に閉じ込められていたので、洗濯機の所に行けず、扉が開いた瞬間、私を探しに外に飛び出したのでした。畑を突っ切ってビニールハウスに来たものの、トラクターを洗浄していた私と出会えず、地主さんの倉庫まで探しに行ったのでしょう。地主さんが呼びかけたら、いつもならじゃれつくのに、倉庫内を一回りしてから、一般道に走っていったそうです。奥さん曰く、その時のポロンは、もの凄い形相だったそうです。

 地主さんが、車で追いかけたのですが、国道で見失ったそうです。それから、複数の目撃情報を得て、近所の方も手伝って探したのですが、見つけられませんでした。警察にも届けを出しました。

 夜になっても、帰ってこないので、その晩はほとんど眠られませんでした。午前3時半には明るくなります。祈りのひと時を終え、早朝から国道沿と地域の作道を探しに探しました。午前中、ケロミの提案で、上記のようなチラシを4~50枚配りました。ご近所さんは、早速、お店の玄関に貼り付けて下さったり、ツイッターフェイスブック、ラインなどを使って、情報提供を呼びかけてくれましたが、見つかりませんでした。

 探せば探すほど、辛くなるものですね。

  車にはねられて転がっていないかなぁ。

  はねられたとしても、道端の草むらに投げられたら、もう発見ではないなぁ。

  車にはねられるよりも、誰かさらっていって、生きていてくれないかなぁ。

  キツネが堂々と道を横切っているが、いやにお腹が膨れてるなぁ。

  この先のカーブを曲がったら、きっとポロンがお尻フリフリ歩いているかも。

  なんで、ペットを飼ったのだろう。

  ペットを飼っても、溺愛したらダメだな。

  もう、諦めたほうが楽になるかも。

断続的に雨が降っていたので、カゴ入り娘のポロンが生存できるのは時間の問題。もはや、夫婦二人でできることは祈るだけでした。そんな、翌日曜日の夕方、軽トラが家まで上がってきて、ピンポンしました。「お探しの犬は、こいつかい?」来客の腕には、泥だらけのポロンが抱えられていました。私たちが、飛び上がるほどに喜んだのは言うまでもありません。

 探し出してくれたのは、ケロミがボランティアで食事サービスをしている団体のお友達のご主人でした。また、チラシも渡してお願いしていた方でした。ご自分のカボチャ畑で、動くものを発見し、「ポロンと呼んだら来たので」と捕獲してくれたのでした。solachi菜園からは、国道を経由して2キロほどの距離です。フェイスブックの情報では、さらに4キロ先でも目撃されており、おそらく引き返して来て、道に迷ったのだろうと思われます。

 その後、チラシを配った先に報告に伺いしました。皆さん声をそろえて、見つかった事をとても喜んでくださり、私達も、さらに嬉しかったです。普段、人が歩いていないような、過疎の地域ですが、けっこう情報が集まるのにも驚きました。本当に地域の皆様ありがとうございました。大変おさがわせいたしました。

  少しでも諦めかけていた自分責めるとともに、失ったと思ったものが、帰って来た時の喜びは、ひとしおでした。次元は全く異なりますが「ルカの福音書 15章3節~32節」を読み返しながら。