もらってきた材料でパイプ小屋を建てるぞ(その1)

 富良野周辺の過疎はまだまだ留まっていないようです。2年前に空き家の調査に参加させていただいた時も、我が地域だけで廃屋を含めて100軒近くありました。「北の国から」の五郎さんなら「拾ってきた家」が何軒も建てられるのですが、むやみに拾ってくると、窃盗罪になりかねません。

 今回は、ちゃんとお許しを得て、もらってきた材料で小屋を建てることにしました。前回は、新品の単管パイプと我家の建築時に出た残材でガレージを作りましたが、今回は、少し小ぶりで農機具とスノーモービルを収納するためです。

 もらってきた材料

1.束石付きパイプ

 テニスコートの壁網に使われていた基礎の束石付パイプです。太さは60.5ミリでネットで調べるとJIS規格50Aと呼ばれる鉄管のようです。5本もらってきました。

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2.束石から切離されたパイプと単管パイプ

 基礎がない上記パイプ10本程度と、単管パイプ(直径48.6センチJIS規格40A)2メート~5メート数本づつ。

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3.角型ガルバニウム鋼鈑

 積雪で崩壊したD倉庫の解体現場からもらってきた、妻壁(つまかべ)に使われていたガルバニウム塗装鋼鈑。3~6メートル、30枚程度。

 なんと、妻壁だけに、危険な解体現場に貰いに行ったのはケロミじゃありませんか。夫の道楽のためにここまでするとは、よっぽど・・・・・・・な妻だな。へへ(≧∇≦)/

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さてさて、これだけの材料で、どんな小屋ができるやら、北海道はやっとカラッとした好天に恵まれ、湿度の低い爽やかな気候になっています。緑が濃くなり、麦も借り入れシーズンに入りました。

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畑の様子 2017/7月

緑肥

 NPOから開放された南の畑、今年は緑肥を播いて休ませます。と言うか、来年もここは広すぎて、作付けする予定がありません。しばらくは木が生えてこないように、緑肥か景観用植物でも種を播く予定です。

 緑肥用の「黃カラシナ」(2kgの種)が満開になっています。

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 既に花の下には鞘も付けていますが、このまま熟させてから、ロータリーですき込めば、来年は種を播く手間が省けるのかな? それとも種を取って粒マスタードでも作るかな? よく分りません。

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 すく隣の場所に、燕麦も播いています。既に穂が出てきましたが。背丈が低いです。うまく生育してくれれば、これから麦藁を穫ることが出来ます。

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 景観用植物としてヘアリーベッチも播きました。種メーカーの謳い文句ではアレロパシー効果で雑草を抑えるとありますが、今のところ雑草に負けているようです。

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農業体験で生徒さんたちが植えてくれたもの

 カボチャ」 まだ小さいですが、順調に生育しています。

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 「ホワイトショコラ」(スイートコーン)150センチ程度に伸びて、雄花、雌花ともに出揃っています。タワラ(実の部分)も少しづつ大きくなっているので、台風にでも倒されない限り、収穫できそうです。夫婦二人では食べきれないので、皆さん是非食べに来て下さい(8月10日頃が食べ頃かな)。

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「軟白長ネギ」 皆さんが、壁に寝かせて植え付けたネギですが、どうですか、ちゃんと垂直に伸びてきていますね。今は、ここに藁を敷き詰めて、軽く土を被せています。

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「花豆」赤花豆。白花豆とも欠株が出たので、後から苗を育てて補充しました。ところが、豆には色が着いていますが、苗にすると赤か白か分からなくなりました。なんて頓馬なんでしょう。赤白混じってしまいました。

白花豆の花

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赤花豆の花

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金時豆の花

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奥から、「花豆軍団」「馬鈴薯軍団」「雑草軍団」「人参軍団」です

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果樹

ハスカップ

 挿し木をしてから3年目を迎えるハスカップ。まだまだ小さいですが、少しは収穫できるようになっています。やはり挿木苗は実生苗に比べてい実付きが早いです。

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 3kg以上収穫できました。ほぼ1年分のジャムが確保できます。今後は、ジャムだけでなく、塩漬や麹漬を試して料理に使う方法を考えなくてはいけません。

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 サクランボ

 サクランボも3年目になりますが、昨年より花の数がとても少なかったです。木の勢いも弱っていて、まだまだ実がつかないと思って諦めていました。下草を刈るのもサボっていました。先日、様子を見に行ったら、なんと一つだけ熟した実を発見しました。

 10本植えて、一粒だけですが、記念すべき最初の果実です。ケロミと半分づつ食べたサクランボは甘かったです。

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 カリンズ

 カリンズ(フサスグリ)の実も熟して、レットガーランドと呼ぶにふさわしくなっています。ここまで赤くなっると、甘酸っぱくなっていますが、まだまだ量が少ないので、ジャムにはできません。

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 果実は、一度大きくなると手がかからないので、楽だと思っていましたが、幼木のうちは、意外と手間がかかりますし、結果がなかなか見えてきません。収穫まで数年かかるので、私のようなせっかちには不向きかも知れません。枯らさないように世話ができたら良いのですが・・・・・・樹木栽培ができる人を尊敬します。

ホオジロだった

 6月中旬に出くわした小鳥の巣の続きです。

 孵化直後と思われる6月11日から6日後(6月17日)には、雛達はかなり、大きくなっていました。卵の数と同じ5羽の嘴が確認できました。

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 ところがさらに12日後(6月29日)には、巣はもぬけの殻でした。

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 やはり、キツネかヘビに喰われたのかとがっかりしていましたが、私が巣の近くに行くと、しきりに鳴き声をあげ、飛び去らない小鳥を撮影することが出来ました。

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 コンパクトカメラでは、これでせいっぱいの撮影でした。さて、この小鳥の正体は?

山林ガイドの研修でお世話になっているオガさんに調べてもらったら、特徴的な卵の模様からもホオジロと判明しました。

f:id:solachi:20170504164621j:plain ← 小鳥の巣 - なかなか進まないsolachiの計画

 ネットで調べると、ホオジロ巣内育雛日数は約11日だそうですので、雛を見た6月11日から数えると、遅くとも6月22日には巣から離れて、巣の周辺で養われている事になります。CiNii 論文 -  ホオジロの繁殖期の生活について

 地面に近い巣で、営巣する野鳥の抱卵期間や、巣立ち日数はとても短いのに驚きます。しかし、繁殖できるまでに育つことができる雛はとても少ないようです。事故や他の動物の餌になって、自然のバランスを保っている訳ですね。

おさわがせしました

皆様、台風3号の被害はなかったでしょうか。

 こちらは、先週土曜日に、久しぶりの雷雨に見舞われました。ポロンは雷が大の苦手です。いつもケロミの側を離れないポロンは、雷がなると決まって洗濯機の横か、私の側に居ます。私は洗濯機の次に頼りにされているらしいです。

 あの日、私は堆肥の切り返し作業をしていました。曇り空から遠雷が聞こえてきて間もなく、ケロミから「ポロンが玄関から飛び出して、居なくなった」と携帯に連絡があったのですが、さほど気にかけていませんでした。

 堆肥の作業が終わって、トラクターを洗浄していたところ、地主さんが血相を変えて、「ポロンが国道へ出て行って、見失った」と知らせに来ました。

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 ポロンは、玄関に閉じ込められていたので、洗濯機の所に行けず、扉が開いた瞬間、私を探しに外に飛び出したのでした。畑を突っ切ってビニールハウスに来たものの、トラクターを洗浄していた私と出会えず、地主さんの倉庫まで探しに行ったのでしょう。地主さんが呼びかけたら、いつもならじゃれつくのに、倉庫内を一回りしてから、一般道に走っていったそうです。奥さん曰く、その時のポロンは、もの凄い形相だったそうです。

 地主さんが、車で追いかけたのですが、国道で見失ったそうです。それから、複数の目撃情報を得て、近所の方も手伝って探したのですが、見つけられませんでした。警察にも届けを出しました。

 夜になっても、帰ってこないので、その晩はほとんど眠られませんでした。午前3時半には明るくなります。祈りのひと時を終え、早朝から国道沿と地域の作道を探しに探しました。午前中、ケロミの提案で、上記のようなチラシを4~50枚配りました。ご近所さんは、早速、お店の玄関に貼り付けて下さったり、ツイッターフェイスブック、ラインなどを使って、情報提供を呼びかけてくれましたが、見つかりませんでした。

 探せば探すほど、辛くなるものですね。

  車にはねられて転がっていないかなぁ。

  はねられたとしても、道端の草むらに投げられたら、もう発見ではないなぁ。

  車にはねられるよりも、誰かさらっていって、生きていてくれないかなぁ。

  キツネが堂々と道を横切っているが、いやにお腹が膨れてるなぁ。

  この先のカーブを曲がったら、きっとポロンがお尻フリフリ歩いているかも。

  なんで、ペットを飼ったのだろう。

  ペットを飼っても、溺愛したらダメだな。

  もう、諦めたほうが楽になるかも。

断続的に雨が降っていたので、カゴ入り娘のポロンが生存できるのは時間の問題。もはや、夫婦二人でできることは祈るだけでした。そんな、翌日曜日の夕方、軽トラが家まで上がってきて、ピンポンしました。「お探しの犬は、こいつかい?」来客の腕には、泥だらけのポロンが抱えられていました。私たちが、飛び上がるほどに喜んだのは言うまでもありません。

 探し出してくれたのは、ケロミがボランティアで食事サービスをしている団体のお友達のご主人でした。また、チラシも渡してお願いしていた方でした。ご自分のカボチャ畑で、動くものを発見し、「ポロンと呼んだら来たので」と捕獲してくれたのでした。solachi菜園からは、国道を経由して2キロほどの距離です。フェイスブックの情報では、さらに4キロ先でも目撃されており、おそらく引き返して来て、道に迷ったのだろうと思われます。

 その後、チラシを配った先に報告に伺いしました。皆さん声をそろえて、見つかった事をとても喜んでくださり、私達も、さらに嬉しかったです。普段、人が歩いていないような、過疎の地域ですが、けっこう情報が集まるのにも驚きました。本当に地域の皆様ありがとうございました。大変おさがわせいたしました。

  少しでも諦めかけていた自分責めるとともに、失ったと思ったものが、帰って来た時の喜びは、ひとしおでした。次元は全く異なりますが「ルカの福音書 15章3節~32節」を読み返しながら。