もらってきた材料のパイプ小屋とりあえず完成(その3)

これで完成です

 スノーモービルや農機具を格納するだけなので、これでとりあえず完成です。扉もありませんが、長期使用しないものはブルーシートを被せてお終い。屋根があるだけでだいぶ違います。ここは居宅と違って、山に囲まれていて強い風は吹きません。なので、軒下も省略しました。雨や雪の降り込みが気になるようなら、後から追加しようと思っています。 

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         それでは、途中からの作業の様子です。

屋根貼り

 単管パイプの梁に垂木を乗せます。固定には「サドルバンド」という金具を使いました。「垂木止クランプ」の約半額で入手できます(80円程度)。サドルバンドは本来パイプを壁面等に固定する金具です。各種パイプのサイズにピッタリのバンドが揃っています。→ http://www.haikanbuhin.com/ 

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 60.5mmの柱にも、ピッタリの「サドルバンド」があるので、胴縁の固定にも使用しました。ビス2本で締め付けますが、これだけで人が乗ってもずれません。

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 垂木を45センチ間隔で取り付けて、その上に野地板(コンバネ)を貼ります。ちょうど18枚でした。

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 野地板の上に、傘釘でトタン波板を貼ります。屋根だけは雨漏りするといけないので、新品部材を使いました。経費としては、角材、コンパネ、波板、サドルバンド等でで約8万円でした。意外とかかるものですね。

 屋根貼りはヨコ爺が手伝ってくれました。傘寿を超えるとは思えない身軽さです。トラクターのフロントバケットから屋根に飛び移って、筋交いが無かったので、ユラユラ揺れる高所での作業でした。北海道に移住して、いつも思いますが、農家さんは皆さんお元気です。

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 実は、ここでハプニングがありました。新品で購入した波板でしたが、2枚つなぎ合わせて見ると、長さが足らなかったのです。痛恨の計算ミスでした。仕方なく、前後の軒を20~30センチ切断したので、軒が短くなりました。

筋交い

 筋交いは、パイプが足らなかったので省略しようと思っていましたが、屋根を張っても、柱を手で押すと、全体が揺れます。壁を貼ったら多少はマシになるかと思いますが、やはり雪の重みと風で小屋が揺れると倒壊する危険性があります。ご近所さんやヨコ爺から、ヒントをもらって、番線で筋交いを張ることにしました。

 普通は、ワイヤーをターンバックルで張るのですが、これ以上経費をかけると、「もらってきた材料で小屋を建てるぞ」の精神に反しますし、DIYの愉しみも薄れます。番線は「掘っ建て薪小屋」を作った時の残材です。

 四隅の柱の上下に番線を結びます。番線は通常「シノ」と呼ばれる道具を使いますが、長巻番線を写真のように捻るには、バイスプライヤー」と呼ばれるロックできるペンチが便利でした。私はこれを、30年前からキャンプ用品として使っていたのですが、最近はDIYに活躍しています。

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 番線の端を固定したら、中央部で「シノ」を使って捻るとピンと張ってきます。一日経つと、少し緩むので増し締めすると良いです。多少緩みというか、伸びることがある方が、風に揺れても番線が切れることがないそうです。3方の壁に2本ずつ、X状に番線を張ると、なんと体重をかけて柱を押しても、びくともしないようになりました。

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壁貼り

 いよいよ、ケロミが運んできてくれた壁材を貼ります。胴縁用の角材を、やはり「サドルバンド50A」で固定し、角波板を張っていきます。後壁は上端が水平なので簡単ですが、側壁は屋根の傾斜に合わせてカットする必要があります。地面が水平なら両端の高さを図れば済みますが、もともと水勾配がついた地面ですし、荒地なので凸凹しています。胴縁も水平にする必要が無いので、いい加減なレベルです。 そこで・・・→

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 レーザー水平器を使って、任意の高さで水平の水糸を張ります。水糸から軒までの高さを測り、波板の両端に角度を付けます。もちろん水糸から地面までの高さをプラスして波板をカットします。

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 「おっつけ大工」でも、ほほピッタリ屋根勾配に合わせて、波板を張ることが出来ます。

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 なお、中間の梁は中柱で支えています。単管パイプ2本で高さを調整できるようにしています。というか、もう短いパイプしか残っていなかったY(>_<、)。でも、これは返って良い方法だと思います。冬の地面凍結による盛り上がりや、湿潤による沈下にも対応できます。施工は、車のフロアジャッキで、梁を数センチ持ち上げておいて、柱の長さを固定すると、しっかり支えになりました。柱の下には鉄板を敷いてあります。すなわち、中柱が地面に突き刺さっていないので、これを左右に移動することが出来ます。農機具の大きさによって、ある程度、柱を動かせるので便利です。

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お終い