銘木市

昨日、旭川林産協同組合主催の「道産銘木市」を見学してきました。

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 天候はあいにくでしたが、この日だけで12,800本の銘木が、入札形式で専門業者に販売されました。1本々々、入札価格が書かれた紙片を、ハッピを着たお姉さん達が檀上に運び、最高値をつけた業者が競り落としていきます。価格は1立米単位で、数千円から数百万円まで大きな差があります。一見、同じように見える木材ですが、これだけ差があると素人には手が出せません。

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 出品されている樹種は、ウダイカンバミズナラハリギリホウノキ、ヤチダモ、サクラ、カツラ、エンジュ、イタヤカエデ、ニレ、イチイ、エゾマツ、トドマツなどです。うちの山の主要樹種である、カラマツやストローブマツは銘木にはなりにくいのでしょうか、1本も出品されていませんでした。

 理事長賞や金賞などの賞を取っているのは、ほとんどがウダイカンバでした。

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 「マカバ」と呼ばれるのは、ウダイカンバのうち芯材が赤く変色したものです。内装材や床材、楽器にも使われます。下の写真もマカバですが、木口にたくさんの切り傷があります。これは業者が木材の硬さや深部の色合いを確かめるために、付けた傷です。マグロのせりの「尻尾」を思い出しました。たくさん傷が入っているものほど人気があるということですね。賞を受けたものより高値が付く物もしばしばでした。

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 「メジロカバ」と呼ばれるのもウダイカンバで芯材が赤くならないものです。価格はマカバよりぐっと安くなります。ちなみにうちの山に雑草のごとく生えている、シラカバは「ザツカバ」と呼ばれ、太いものでも安いようです。

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 こちらはセンノキ(ハリギリ)です。内装建材、家具、彫刻材料になります。ハリギリは、うちの山にも沢山生えていますが、出品できるのは50年先か。

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 今回の見学は、自分の木を売るつもりでは勿論ありません。木材の流通機構の一つを学ぶためです。帰りには、旭川家具のショールームである「旭川デザインセンター」に立ち寄ってきました。館長さんに案内してもらい、道内産木材を私有したユニークな家具を一杯見せてもらいました。